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「スタイル」と「スタイリッシュ」



「芸術」において、現在、唯一の「独創性」を示す要素は「スタイル」だと思うわけです。

ありとあらゆる「創意工夫」が出尽くした感のある「芸術」において、「スタイルが確立されたもの」だけが「独創性を示すことができるもの」だと思うわけですね。
それとは逆に、一見すると特徴的に見えるものでも、そこに「確立されたスタイル」がないと、、歴史上の膨大な数の作品の中に埋没してしまって、はっきりした「独創性」を感じ取るのが難しくなってしまうわけです。

だから、「スタイル」はある程度大切なものなんだと思います。
やっぱり、だれの作品か見分けがつかないというのは、創作者にとっては悲しいことだと思いますからね。


ただ、ここで、「スタイル」とは「形式」であるということを忘れてはいけないような気がするわけです。
つまり、「スタイル」を重視しすぎると「スタイル=形式」に乗っ取られて、「内容」が二の次になってしまう可能性が高いということです。

前述のように、現在においては「スタイル」が唯一の「独創性を示すことができる要素」だと思いますから、その「スタイル」が際立っていれば、「内容」とは関係なく「作者」を区別してもらえるようになります。
そのことが、作者としては、どうにも抵抗できないほど嬉しいことなので、やはり、どうしてもそちらに振り回されてしまうわけです。
それで、いつの間にか「内容」が二の次になってしまうということがあるように思うわけですね。

だから、「スタイル」とは、あくまで「形式」であって、「内容」とは無関係なものであるということを強く意識していないと、あっという間に乗っ取られてしまいますし、気が付いたら、自分の目指していたこととは、全然違う方向に向かって進んでいたなんて言うことにもなりかねないと思うわけです。

とは言え、やはり「自分のスタイル」というモノがないと、「自分の表現するところ」が自由に表現できないという面もあるんですねぇ。
つまり、「自分のスタイル」を持っていると、その「スタイル」の中で自由な表現ができるようになるんだと思います。
そうなると、「スタイル」が必要なのも確かなことだと思うわけです。

こういうの、困りますねぇ。


そこで、「スタイル」と「スタイリッシュ」の違いが、けっこう大きいんじゃないかと思ったわけなのです。

「スタイル」は「形式」ではありますが、あくまで自分の中の「内容」が実を結んで「形」となったものなんだと思います。
それに対して、「スタイリッシュなもの」というのは、「スタイル重視」という印象があって、「スタイルそのもの」を最も重要視するのが「スタイリッシュ」なんじゃないかと思うわけです。

要するに、「自分のスタイル」を追求していくときに、「スタイリッシュ」に成らないようにしていれば、「スタイル」に捕らわれずに「スタイル」を追い求めていけるんじゃないのかなと。
そんな風に思ったわけですね。


もちろん、「スタイリッシュ」が適している場合もあると思います。
たとえば、「デザイン」などは「スタイリッシュ」であることで、美しくなることは多いと思います。
そういった、「形式美」や「様式美」を否定する気はありませんが、「芸術」を「自己表現」と考えた場合に限って言うと、やはり、「スタイリッシュなもの」は「自己を表現するもの」ではないように思いますね。

要するに、「スタイル」は「形式」で、「スタイリッシュ」は「おしゃれな形式」なんだと思います。
つまり、「スタイルであることそのもの」を追求していくと、無駄なものはそぎ落とされていくし、最も単純化された「最小限の形式」だけが残るということだと思います。

でも、その「そぎ落とされて捨てられた部分」にも、「自己表現のエッセンス」がある場合は多いわけですね。

「自己表現」の過程において、結果的に『スタイルが確立されていく』ということはあっても、『スタイル自体を追求していく』ことによって『自己表現が確立されていく』ということにはならないような気がします。

だから、「スタイル」は「自己表現」を追求していった結果としての副産物のようなものであって、「知らず知らずのうちに出来上がっていくもの」というのが、一番望ましいんじゃないのかなと。


そんな風に思ったわけなのです。


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プロフィール

ふたつ

Author:ふたつ
※トップ画面とプロフィール画像の絵は習作として描いた絵です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

自分自身の制作に対する姿勢を示した「宣言文」をブログの形で発表するのは、筋が違うのかとも思いますが、このような形しか思い当りませんでした。
ご容赦ください。
興味のない方にはたぶん面白くないでしょう。

ただ、私はここに書いたことがこれから確実に起きることだと思っています。
と言うよりも、すでに起きていることだと思っています。
「天才の時代」は、もう終わらせなければいけないと思うのです。
「天才」なんてもう何処にも居ないのだと思うのです。
「天才」は、もう誰にとっても必要ないモノに成っているんじゃないでしょうか?。
「普通の人」が、もっともっと芸術に関われるようになったら、
少しいいんじゃないかと思います。

いえ、芸術に限った話でもないのです。
全てのことが、今よりもっと「普通」でいいんじゃないでしょうか?
「個性とは実は最も普通なことなのではないのか?」
私はそんな風に思うのです。

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1960年の生まれです。
横浜在住です。
過去に何一つ実績と言えるものはありません。
30歳に成った頃、絵を描き始めました。
その後、細々と美術に関わる仕事をしていましたが、自己作品の制作にはあまり積極的とは言えませんでした。
2013年のはじめ頃から、自己作品に対する欲求が生まれ、現在は妻の収入に頼って、ようやく制作に漕ぎ着けております。

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読みづらいところもあるかとは思いますが、読んでみて下さい。


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