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「本能」と「欲望」と「芸術」



私は、自分の「芸術に対する指針」の一つとして、『本能に近く、欲望からは遠い』ということを念頭に置いているわけなんですね。


要するに、人間の根源的な部分に訴えかけるようなものであって、尚且つ、それに溺れていないモノを目指しているわけです。


「性欲」や「食欲」や「睡眠欲」などは、人間の「本能」であると言われていますが、そうした「欲」が「欲望」に成る「変わり目」と言うのがあって、その「変わり目」を超えたモノは「本能」から遠ざかって「欲望」となり、最終的には、それすらも腐敗して、「邪気」のようなモノになってしまうのだと思っています。


まぁ、例えばの話、「美しい女性」を描けば、確実に男性の目を引くことは出来るでしょうが、そういった「エロティシズム」だけを追究していけば、そこで、満たされるものは、「欲望としての性欲」であって、「本能的な性欲」とは言えないと思うわけです。

つまり、それは、「芸術」と言うよりは「ポルノ」と言うべきモノでしょう。

「ポルノ」が悪いということではなくて、『「芸術」とは、求めるモノが少し違うんじゃないか?』ということですね。


ですから、出来ることなら、「本能」には近くて、「欲望」からは遠いモノを目指していきたいなと思っているわけです。

「本能」から離れてしまうと、「オモシロイモノ」は出来ても、人の心の深い部分を動かすことは出来ないんじゃないかと思っています。

また、「欲望」に近づきすぎてしまうと、人を誘惑したり陥れたりすることは出来ても、人を魅了することは出来ないんだと思うわけなのです。


とは言っても、必ずしも、たくさんの人の心を動かすとか、あらゆる人を魅了するとかということを目指すものではありません。


一人の人の心でも動かすことが出来れば、「上出来」だと思いますし、誰かを魅了するようなものができれば、「十分満足」です。


そこで、『もちろん、人数が多ければそれに越したことは無いですよ』ということは、なるべく言わないようにしています。
(つい言ってしまうこともありますけどね)

なぜなら、それが「欲望」になってしまいそうだからですね。


『誰か一人の人でもいい』と思い続けることが出来れば、「本能」に近く、「欲望」からは遠い「芸術」に成るんじゃないのかなと。


一応の目標として、

そういう風に思っているわけです。




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