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「抽象的な視点」



「現代の芸術」においては、「抽象的な表現」以上に、「抽象的な視点」はとても重要なんだと思うわけです。


「表現形態」としては、「抽象」と「具象」のどちらか一方を重視する必要は無いような気がしますし、むしろ、それは合体させる必要があるんだと思っていますけど(表現的な折衷と言うよりも、精神的な融合に近い方向だと思っています)、「芸術における視点」としては、「抽象的な視点」を重要視した方が、「芸術」が見えやすくなるんじゃないかなと思っているわけです。


これは「創作」においても「鑑賞」においても言えることだと思いますが、「抽象的な視点」を持つことで、いろいろな意味で範囲が広がりますし、見えないモノや見えにくいモノが見えるように成るということが、確かにあるわけです。


たとえば、現在において「具象画」を見る時に、それを「具象的な視点」だけで見た場合、その絵が「上手いか、下手か」と言う話だけで終わってしまいます。

でも、そこに「抽象的な視点」を持ち込むことで、「具象」であっても、そこに「異・現実感」を見つけ出すことが可能に成ります。
そこで、「上手いか、下手か」と言うこと以外の「意味」が発生するわけですね。

それで幅が広がるんだと思います。


「表現」においては、常に「抽象」を選択するか、「具象」を選択するかは、意識されていますし、見る側も、だいたいそれを意識して見ています。


でも、「視点」については、人間は常に無意識に「具象寄り」だと思います。
それでないと生活できないような気がします。

やはり、モノを見たときに、それが「ナニ」であるかを判断するという「具象的な視点」が優先していないと、日常生活がしづらいような気がしますね。


だから、人間は意識して「抽象的な視点」を重視していかないと、「抽象性」を見逃してしまうようにできているんじゃないかと思うわけです。


また、「抽象」が嫌いだという方でも、案外初めから、「抽象的な視点」を持っている方もいるようですから、敢えて「嫌いな絵」を見るんじゃなくて、「好きな絵」の中に「抽象性」を見つけ出していけたら、少し”イイ”んじゃないのかなと。


それから、案外「抽象」が好きと言う方にも、逆の形で、これと同じようなことがあるみたいで、「抽象画が好き」と言う人が、
ほとんど「抽象的な視点」を持たずに「抽象画」を見ているということが、わりとよくあるような気がします。

そういうときにも、「抽象」が好きなんだから、それでいいといってしまわずに、「抽象的な視点」から見ていくと、見かたの幅が広くなるんじゃないのかなと。

そんな風に思っているわけです。


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